2025年2月16日、東京ヤクルトスワローズの人気マスコット・つば九郎役を務めていた足立歩さんが51歳で永眠しました。
この突然の訃報は、野球界全体に大きな衝撃を与え、多くのファンや関係者に深い悲しみをもたらしました。
つば九郎は、12球団のマスコットの中でも群を抜く人気を誇り、その影響力はスター選手をもしのぐほどでした。
2025年2月26日の週刊文春電子版から、つば九郎「ベンチ裏」9大秘話報じられました。
本記事ではつば九郎の魅力と影響力を改めて振り返り、ベンチ裏で繰り広げられた秘話や、関係者の証言をまとめたエピソードを紹介します。
週刊文春電子版から【追悼】つば九郎「ベンチ裏」9大秘話《ヤクルト元エース、グラビア女王、中継アナが明かす》
高津監督のエピソード
高津臣吾監督は、つば九郎の担当者足立歩さんとの長年の関係と最近の出来事について、いくつかの感動的なエピソードを語っています。
- 高津監督は、つば九郎の担当者との関係が30年以上続いていたことを明かしました。「僕も30何年の付き合いですし、彼の若い頃から、僕も若い頃から一緒に戦ってきた仲間なので、非常に残念ですね。」と述べています。
- 高津監督は、2021年の日本シリーズで日本一になった際のエピソードを直筆メッセージで綴りました。極寒の神戸のグラウンドで胴上げされている間、つば九郎が三塁ベンチ前で表情を変えずに見ていたものの、実は大粒の涙を流していたことを高津監督は知っていたと明かしています。
- 高津監督は、つば九郎の担当者と衣笠会長が同じ時期に亡くなったことに触れ、「あなたの事を一番可愛がり、一番気にしていたのが会長です。」と述べ、二人がいない神宮球場は想像できないと心情を吐露しています。
- 高津監督は、つば九郎がいなくなることで、試合後のファンへの挨拶や、ホームラン打者の出迎えなど、今まで当たり前だったことがなくなる寂しさを表現しています。
これらのエピソードは、高津監督とつば九郎の担当者足立歩さんとの深い絆と、つば九郎がヤクルトスワローズにとってどれほど重要な存在だったかを物語っています。
〜髙津監督よりつば九郎へ〜#つば九郎#髙津臣吾#swallows#捲土重来 pic.twitter.com/bafwLbvrB5
— 東京ヤクルトスワローズ公式 (@swallowspr) February 21, 2025
つば九郎に感謝を述べた髙津監督の最後の一文が泣けますね!
〈おい、つば九郎! 飲みに行くぞ!〉
グラビア女王磯崎さやかのエピソード
ググラビア女王として知られる磯崎さやかさんは、つば九郎との思い出深いエピソードを持っています。
磯崎さやかさんによると、つば九郎は彼女に会うたびにイジってくれていたそうです。
また、磯崎さやかの芸能生活20周年の際、つば九郎は彼女にコメントを寄せています。
そのコメントには「だれ?」という言葉が含まれていたようですが、これはつば九郎らしいユーモアのある対応だったのではないでしょうか!
(河出書房新社)の担当編集者
- つば九郎の著書『つば九郎のぽじてぃぶじんせいそうだん。』が河出書房新社から2019年3月5日に発売されました。
- 本の内容は、恋愛、家族、仕事、お金などさまざまな悩みに対し、つば九郎が独特の毒舌とユーモアで回答するものです
- ヤクルトの小川監督、宮本コーチ、青木選手、バレンティン選手、山田選手からの相談も含まれています。
- 本書は112ページのA5変形判、オールカラーで、定価は1,100円(税込)です。
- つば九郎自身が「ときどきまじめ、ほとんどてきとう」と表現している本です。
また、「フリップを書き下ろしていただき、読者にプレゼントにしたところ、応募者が殺到し、あっという間になくなりました。」と、つば九郎への思い出を語っています。
このフリップは、つば九郎ファンの間で非常に人気があり、直筆のフリップは高額で取引されることもあったようです。
つば九郎の毒舌とユーモアを交えたコメントは、愛らしい外見とのギャップも相まって、多くのファンを魅了しました。
その場の状況や時事ネタを巧みに取り入れたフリップを披露し、常に新鮮な笑いを提供していたことから、プロ野球の新たな魅力を創出し、多くのファンを魅了し続けてきたのではないでしょうか!
人事担当者
- つば九郎を担当していた足立歩さんは、30年間ほぼ休みなしで精力的に活動していました。この長期にわたる献身的な姿勢が、つば九郎の成功と人気の基盤となりました。
- 足立さんは、つば九郎の特徴的なフリップ芸や個性的なパフォーマンスを確立させ、唯一無二のキャラクターに育て上げました。
- 足立さんは選手や裏方とのコミュニケーションが非常に上手で、時には一緒に酒を酌み交わすこともありました。これにより、つば九郎の活動範囲を広げることができました。
- 通常、着ぐるみの中は30分が限界とされる中、足立さんは交代なしで長時間活動を続けていました。
- 近年、足立さんの健康状態に対する懸念があり、周囲のスタッフが病院での診察を勧めていましたが、本人は「大丈夫」と気丈に振る舞っていたそうです。
足立さんがつば九郎というキャラクターと一体となり、その成功に全力を尽くしていたことと思われます。
左のエースだった藤井秀悟のエピソード
- 左のエースだった藤井秀悟さんが初勝利を挙げた際、つば九郎が祝福してくれたそうです。
- つば九郎は選手からの信頼も厚く、藤井さんもその一人でした。
- 2021年12月、藤井さんが06BULLSのGM補佐兼投手コーチを務めていた際、FA宣言したつば九郎との直接交渉に乗り出す意向を示しました。「多くの方から愛されるつば九郎に、ぜひ来てほしいという気持ちを僕の言葉で伝えられれば」と語っています。
- 藤井氏は、つば九郎に3年契約で年俸変動制、出来高払いの好条件を提示。さらに、ベンツの乗り放題や自身が運転手を務めることまで表明しました。
これらのエピソードは、藤井秀悟さんとつば九郎の間に特別な絆があったことを示しています。
また、つば九郎は話せないのが前提なので、グラブで口を隠してお喋りするお約束があったそうです。
中継を担当するニッポン放送アナウンサー
- 師岡正雄アナウンサー・・・ば九郎の主催2000試合達成試合の実況を担当しました。この記念すべき試合は2022年8月5日に「ニッポン放送ショウアップナイター」で生中継されました。
- 上柳昌彦アナウンサー・・・ 熱心なヤクルトファンとして知られる上柳アナは、つば九郎との対談を行いました。つば九郎が「『ぽっぷん王国』聴いてました」と言及したことに大興奮し、音楽のセンスが合うと感じたようです。
- 有働由美子アナウンサー・・・阪神タイガースファンの有働アナは、つば九郎の2000試合達成を祝福。タイガースのユニフォーム姿で対面し、つば九郎とユーモラスなやり取りを交わしました。
- 写真撮影・・・つば九郎は「ニッポン放送ショウアップナイター」用のオリジナルショットの撮影に参加し、公式ツイッターで公開されました。
中継を担当するニッポン放送アナウンサーは、足立さんのセンスと人柄で築いたつば九郎、背番号2896は永久に欠番にしてほしいと語っています。
これらのエピソードは、つば九郎とニッポン放送アナウンサーたちとの親密な関係を示しており、ラジオ中継やイベントを通じて、つば九郎の人気と影響力が広がっていることがわかります。
球場近くで開業していた整体師
急なギックリ腰に襲われたこともあり、球場近くで開業していた整体師が振り返りました。
「2度ほど『やられました!』と駆け込んでいらした。着ぐるみを脱ぐ瞬間に脱力するとやってしまうと笑ってました。治療後に『今日、酒飲んでも大丈夫ですか?』と聞いてきた時の表情が少年のように愛らしかったですね」
引用元:週刊文春電子版
『今日、酒飲んでも大丈夫ですか?』と聞いてきたのは、足立さんのお酒好きとユーモアが現れています。
野球担当記者
激務を支えた体は身長170センチあまりながら、「かなりガッシリしていました。つば九郎そのまんまの体型」(野球担当記者)だったという。
引用元:週刊文春電子版
つば九郎と足立さんは、似ていたのです。
やはり一心同体を感じます。
居酒屋店長
“ぱとろーる”と呼んでいた、夜の街への出動も足立さんの大事な仕事でした。
元ヤクルト戦士がオーナーの店がある西麻布を皮切りに、様々な場所に出没していました。
酒席をともにした関係者は「酒飲みのいいおっさん」と口をそろえています。
「すごく飲まれる方でしたが、飲み方は明るく楽しくでつば九郎のイメージどおり。ヤクルトファンがたくさん来る店で、マスコットが酒を飲みに来てると思われては申し訳ないと、選手のサインが書かれた壁の目立たないところにひっそりつば九郎のサインを書いた。気遣いの人でしたね」(居酒屋店長)
引用元:週刊文春電子版
そのような気遣いのできる足立さんでした。
元野球選手荒木貴裕のエピソード
元野球選手荒木貴裕は、つば九郎の休養が報じられ、LINEを送ったのですが既読がつかないままだったそうです。
- 荒木貴裕さんとつば九郎は誕生日が同じだったことがきっかけで仲良くなったそうです。
- つば九郎は底抜けに明るくフレンドリーな性格で、荒木選手とも親しい関係を築いていました。
- ヤクルトスワローズの公式YouTubeチャンネルで、「選手と一緒に歩いてみた」という企画があり、荒木貴裕選手編が制作されています。
- つば九郎は選手に対して「愛のあるイジり」をすることで知られており、荒木選手に対しても同様のユーモアある交流がありました。
これらのエピソードから、元野球選手荒木貴裕さんとつば九郎の間には、誕生日が同じという偶然から始まった親密な関係があり、公式の企画や日常的な交流を通じて、ユーモアを交えた温かい絆が築かれていたのではないでしょうか!
大谷翔平選手のエピソード
- 大谷選手が50-50(50本塁打&50盗塁)を達成した際、つば九郎は「おめでとうございます! あすのしんぶんはぜんぶおおたにさん1めんです。」とフリップで祝福しました。
- 大谷選手は「小さい頃から見ていますし、代表的なマスコットとして人気があったと思うので、非常に残念ですが感謝しています。」とつば九郎への思いを語っています。
まとめ
つば九郎の魅力と影響力を改めて振り返り、ベンチ裏で繰り広げられた秘話や、関係者の証言をまとめた秘話を紹介しました。